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摩周湖ファイル vol.11

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恵みの湧水

湧水 摩周湖には入り込む川も流れ出る川もありませんが、湖の水位は一定に保たれています。
普通に考えると、流出入河川がない場合には、雨が降ると湖水は増加するはずです。にもかかわらず、水位が常に一定ということは、摩周湖の水はどこかへ漏れていると考えられるでしょう。つまり、湧水となってわき出しているというわけです。
摩周湖周辺には、美留和ふ化場やあめます川、仁多川、神の子池、西別川ふ化場など21ヶ所の湧水ポイントがあり、その起源は、摩周湖の水が地下へ浸透したものと言われています。
皆さんの中には、「それらは本当に摩周湖の湧水なのだろうか」と疑問を持つ方もいると思いますが、この謎を科学的に解明しようと、摩周湖の水位と周辺湧水の湧出量の変動との関係や水質について調査が行われています。
降水量等から算出された摩周湖から地下へしみ込む水の量は、平均すると1秒当たり約0.7トンで、水位の低下でみた場合は1年間で約12cm低下していることになります。それは降水等の状況から日々変動していますが、周辺湧水量の70%を湧出する西別川源流の湧水量と比較した場合、数ヶ月の期間のずれで変動パターンがほぼ一致しています。また、摩周湖と周辺湧水の水質について、ナトリウムやカルシウム、塩素などの分析を行った結果、その含有成分は同じで含有割合も極めて近いことが判明しています。これらの調査結果から、周辺の湧水は摩周湖の水であり、それらは3~5ヶ月をかけて地下を通り、わき出していることがわかっています。
ちなみに、西別川源流では1秒当たり約1.5トン(摩周湖の湧水以外を含む)もの水がわき出しています。これは1秒で家庭のお風呂がいっぱいになる量といえばわかりやすいかもしれません。摩周湖の水はまさに恵みの水なのです。

平成14年広報てしかが9月号掲載

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