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摩周湖ファイル vol.12

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湖に流れ込む「せせらぎ」

見取り図 摩周ブルーと呼ばれる独特の藍を流したかのような深い青色が、多くの人々を魅了する摩周湖。その美しい湖水の色を作り出しているのは、言うまでもなく昭和6年に41.6mという世界一の数値を記録した透明度です。
摩周湖は世界一から70年を過ぎた現在も、世界有数の透明度を誇り続けています。その美しさを保ち続けている要因として、人の手が及びにくい環境であることが上げられます。高さ150~350mにも及ぶカルデラ壁が湖面に突き刺さるように湖を囲み、容易に人を近づけずにきたため、人的汚染が極めて少ないのです。
また、この他にも様々な理由が挙げられます。その一つは、湖に流れ込む川が一本もないことです。つまり、川が運び込む動植物プランクトンや土砂などで汚染される心配がないのです。
ところで皆さん、実は摩周湖に水を送り込んでいる沢が、一つだけあるのを知っていますか。とても小さな沢ですが、年中かれることなく、幅30cm程の流れが摩周湖に続いています。実際には、湖水の数cm程手前で地中に染み込み、湖へとつながっているのですが、流れ込む川が一本もないという表現は、正確には正しくないのかもしれません。
ただし、この沢の水も摩周湖を覆う浸透性の高い火山灰層にろ過された後、湖に入り込むため、水質への影響は考えられません。
摩周湖の源は雨水と雪解け水です。それらは直接湖面に降り注ぐだけでなく、周囲の斜面を伝い湖に入りますが、その切り立ったカルデラ壁の岩盤には水で流される土は少なく、また他の部分の土壌は前述したように、吸収力が高くろ過作用があることから、染み込んだ水が極めて汚染の少ない状態で湖へ入り込みます。
摩周湖の美しさはその類い希な環境が作り出した奇跡なのです。

平成14年広報てしかが10月号掲載

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